オウンドメディアは売上アップに繋がる? 繋がらない?
不動産を商材として扱うSUUMO(スーモ)は、特殊な統計分析を用いて記事コンテンツのコンバージョン貢献度を測定した。すると次のような結果が出たとのことだ。
『今回は、広告配信対象を将来的に注文住宅を建てたいと考えていそうな人として、「過去にそうした検索をしたが SUUMO のポータルサイトにアクセスしたことがない新規訪問者」にファインドキャンペーンを利用。オウンドメディアの既存記事コンテンツを初期接点とし、記事を読みたいと考えた人ができるだけ自然に流入するような誘導フィードを掲載しました。こうすることで、記事コンテンツの読者がその後、資料請求などのコンバージョンに至るのかを確認しようと試みたのです。』『今回は、日本全国を A/B の 2 つのエリアに分けて、A エリアのみに広告を配信し、A エリアと B エリアそれぞれのコンバージョン増加数を比較。また、CausalImpact 分析を用いて、統計的に今回のファインドキャンペーンによるコンバージョンの純増を割り出しました。』
『記事コンテンツのフィードを配信した A エリアでは、配信していない B エリアに比べて約 35% 多い CV を獲得したと推計できました』
記事コンテンツを配信した地域は配信していない地域よりもコンバージョンが35%多かったそうだ。厳密なA/Bテストではないので地域差なども可能性としては考えられるが、35%の差は大きい。
SUUMOのケースは広告経由でのコンバージョンを対象にしている。しかし、オーガニック検索つまりSEO経由での記事コンテンツが間接的にコンバージョンに寄与していることが裏付けられた。
オウンドメディアの費用対効果に疑問を持っていたなら、勇気付けられる情報になりそうだ。
ただし今回の事例で広告がキーになっているように、オウンドメディアで大切なのは「コンテンツを出すこと」だけではない。コンテンツ自体も大切だが、それと同じぐらい「想定しているターゲット層がコンテンツを通じて自社の商材に接触すること」も重要である点は忘れてはいけない。
SEOコンサルタントのまとめ
あくまでも「SUUMO のポータルサイト」での場合ですが、「誘導フィードを掲載」(これは広告や問い合わせ、依頼につながるショート記事の事でしょうか?)を設置したほうが35%多いCVを獲得した、というデータになったそうです。オウドメディアは上手くサイト設計し、誘導すればコンバージョン(成約)に繋がる、ということですね。