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「MOTA」のSEO戦略と検索体験を最適化する考え方
SEOとは「ユーザー検索体験の最適化」であるべき
SEOというと、タイトルやページ内に狙っているキーワードを入れることだと思っている方がいるかもしれない。しかし、そういう時代はとうの昔に終わっている(月岡氏)
検索エンジンは、常に「検索ユーザーにとって良質な“検索体験”を提供する」ことを目指している。検索ユーザーがなぜその言葉で検索しているのか。検索されている言葉の裏側にある“意味”や“意図”を理解して、検索結果を返するようになっている。
ECサイトではカテゴリや商品詳細ページがメインだが、潜在層にリーチするには、ユーザーの置かれた状況や解決したいことを考えたコンテンツ設計が必要
検索体験の最適化とは、以下のようなことだという。
1“どんなユーザー”が
2“どのようなシーン”で
3“なぜ知りたい”と思っているのかを把握し
4“適切なフォーマット”で表現し
5“目的達成に導く”こと
例えば、ある車種の新型が出る場合、「発売前」「発売直後」「半年後以降」と、時期によって同じ車種名検索でも検索結果、つまり検索ニーズが違ってくる。
発売前:新車情報のサイト(ニュースサイトやブログ)が評価
発売直後:価格比較やスペック比較のサイトが評価
半年後以降:中古車情報のサイトが評価
ひとつのキーワード(車種名)について時間とともに求められるコンテンツが変わるため、コンテンツを作って検索上位に表示されたとしても、検索意図が移り変わってすぐに上位に表示されなくなってしまい、積み上がらない。新規を作り続けないと、PVを伸ばせないという状況になっていた(柳澤氏)
▼リアルタイムでSEOを勉強している方以外はいまだに「キーワードを入れる」「被リンクを貼る」が「SEO」だと思っている方が多くいらっしゃると思います。
検索ニーズが変化しにくいコンテンツを作成する
そこで柳澤氏が考えたのが、「検索ニーズが変化しにくい領域」を見つけ、それを土台としたアクセスを作るというものだ。その領域としたのが以下の2種類である。
●基礎知識系
●ライフハック系
例えば「シガーソケットの使い方」「初心者マークって期間が過ぎても貼ってていいの?」といった基礎知識系の記事や、「かっこいい車、かわいい車ランキング」のようなライフハック系の記事は、時期に関わらず常に検索され続けている。
こうした考え方で、基礎知識系とライフハック系の新規コンテンツに注力することで、検索流入は2018年の月間ユニークユーザー数で前年比150%を達成した。今でも自然検索のうち30%はその当時に作成した記事からの流入だという。
▼いくつかサイトを運営してみると、「常に上位でアクセスされている記事」がみつかります。
それがそのサイトにおける最大の参考記事な訳です。
そのような記事をたくさん作れば良いのです。
編集体制ができあがるまでの紆余曲折
その① 編集部依頼フェーズ
「基礎知識系」と「ライフハック系」コンテンツの制作を打診した。しかし、うまくいかなかったという。理由は以下の2点だ。
●編集部のSEOへの理解不足
●既存記事で手一杯で「手が回らない」
▼2つともよくある理由ですよね。これを説得できずに諦める場合が多い。
その② マーケ部主導フェーズ①
以下のようなズレが起こっていた。
1.キーワードのヌケモレ
2.内容の偏り
3.専門用語の多様
「キーワードのヌケモレ」とは、SEO的に入れてほしい単語が適切に使用されていないケースだ。例えば「車中泊 グッズ」で検索上位を狙いたいのに、ライターは「グッズ」という表現を使ってくれなかったという事例がある。キャッチ―さを優先しがちだったが、SEO的にはタイトルにキーワードを入れるのは大事だ。
また、一般的に使う用語と、専門家が使う用語が違っているケースも散見された。車の内部装備のことを、業界では「インテリア」と呼ぶが、一般ユーザーは「内装」で検索する。「車種+インテリア」と、「車種+内装」では後者のほうが10倍も検索回数が多いのだ。
▼「専門家がコンテンツを作成する」事をGoogleは推奨しているが、同時に「平易な文章(表現)で書く」つまり誰が見てもわかりやすい表現で作るという事もGoogleは推奨しています。
手前味噌ですが例えば著書『SEO書籍の紹介「SEO対策<検索上位にヒットする>コレだけ!技」』
は「SEO」という一般には難しそうなテーマを初心者向けにわかりやすく解説しています。
その③ マーケ部主導フェーズ②
ライターとの認識の齟齬をなくすために、柳澤氏は詳細な“仕様書”を作ることにした。仕様書作成のポイントは以下の3点だ。
1.タイトルや見出しなどを事前に指定
2.段落ごとの内容や大まかな文字数を指定
3.OK/NG用語の提示
SEOを効率的に行うためのツール活用ポイント
その① ユーザーニーズ分析
ユーザーの検索意図は実際にユーザーが検索している可能性の高いキーワードから類推することができる。通称「サジェストキーワード」と呼ばれ、これらはユーザーの検索頻度と関連性で表示されている可能性が高いからだ。
▼ある程度は「サジェスト」のキーワードを見るとユーザーの検索意図を理解することができます。
コンテンツはCVにつながるのか?
柳澤氏は「SEO先行で考えるとほぼ失敗する」と話す。
SEOを先行させた記事ばかりになると情報収集段階のユーザーの流入が多いので、どうしてもコンバージョンから遠くなりがちだ。同時にコンバージョンに近い、寄与しそうなコンテンツも用意しておく必要がある。それらの記事は流入数がふるわなくても、全体でみるとコンバージョンに貢献してくる。
合わせてコンバージョンにスムーズに導くUI/UXも欠かせない。
オートックワンの取り組みが成果につながったポイントを以下のようにまとめた。
●ストックコンテンツ体制の構築
●仕様書による記事品質向上
●コンバージョンアップやUX向上への取り組み
「MOTA(モータ)」
SEOコンサルタントのまとめ
▼上記「MOTA(モータ)」は「検索流入を増やしているサイト」として参考になりますね。
サイト構造やコンテンツを作り方を見てみると良いですね。