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【SEO】Googleが医療系の検索結果について改善を発表!60%の検索に影響
Googleが「Google ウェブマスター向け公式ブログ」にて「医療や健康に関連する検索結果の改善について」という記事を発表しました。
医療や健康に関連する検索結果の改善について
Google では、今週、日本語検索におけるページの評価方法をアップデートしました。
この変更は、医療や健康に関する検索結果の改善を意図したもので、例えば医療従事者や専門家、医療機関等から提供されるような、より信頼性が高く有益な情報が上位に表示されやすくなります。本アップデートは医療・健康に関連する検索のおよそ 60% に影響します。Google では、医療や健康だけに限らず、今後も継続的に検索の改善に取り組んで行きます。
現在、毎日数百万件以上の医療や健康に関する日本語のクエリが Google で検索されています。これを分析してみると、医療の専門用語よりも、一般人が日常会話で使うような平易な言葉で情報を探している場合が大半です。日本のウェブには信頼できる医療・健康に関するコンテンツが多数存在していますが、一般ユーザー向けの情報は比較的限られています。
もし、あなたが医療関係者で、一般のユーザーに向けたウェブでの情報発信に携わる機会がありましたら、コンテンツを作る際に、ぜひ、このような一般ユーザーの検索クエリや訪問も考慮に入れてください。ページ内に専門用語が多用されていたら、一般ユーザーが検索でページを見つけることは難しくなるでしょう。内容も分かりづらいかもしれません。ユーザーがあなたのサイトを見つけるために使用している検索キーワードのリストは、Search Console で確認することができます。もし、そのリストが専門用語で占められていたら、一般ユーザーの多くはあなたのサイトの情報にアクセスできていない可能性があります。
Google では、アルゴリズムの改善やウェブマスターへの情報提供などを通じ、検索の改善に日々努めています。もし問題のある検索結果を見つけた場合には、デスクトップでは「フィードバックを送信」から、モバイルの場合は「ご意見・ご要望」からお知らせください。検索を改善するための情報として活用させて頂きます。
(Google ウェブマスター向け公式ブログ より)
SEO専門家のコメント
辻正浩さん
やっと動いたか!慌てて影響のかくにんをします。後ほどツイートしますね。〉Google ウェブマスター向け公式ブログ: 医療や健康に関連する検索結果の改善について https://t.co/uxcXKE8jpP @googlewmcより
— 辻正浩 | Masahiro Tsuji (@tsuj) 2017年12月6日
おお、少ししか見てないけどこれは激しい感じだなあ。
この発表の感じなら、日本独自の改善かなと。— 辻正浩 | Masahiro Tsuji (@tsuj) 2017年12月6日
これは激しい。バッサリ行った。
セミナーとかやめて会社に戻って調べたいところ。どうしようかなあ。— 辻正浩 | Masahiro Tsuji (@tsuj) 2017年12月6日
ある程度見られましたが、これはかなり望ましい動きなんじゃないでしょうか。
大規模な動きなので完璧ではないでしょうが、対象検索語句の判定も、下げるサイトの判定もかなりうまく出来ているように思います。
(続く— 辻正浩 | Masahiro Tsuji (@tsuj) 2017年12月6日
続き)こういう動きの懸念として「公式・公共機関のサイト以外を落とす調整」になってそれらの情報発信量が少なくまともな情報が検索できなくなる、というのがあるのですが、もちろんその傾向はある程度ありますがちゃんと「良い」一般サイトも残してる。今まで以上に上手い処理に見えます(続く
— 辻正浩 | Masahiro Tsuji (@tsuj) 2017年12月6日
続き)範囲については思ったよりも緩め。リテラシーが低い人が検索する検索数多めのキーワードではしっかり処理されているものの、少しニッチなワードになると問題サイトがまだまだたくさん。でもこれは難しいところを良いしきい値で処理されているなあとか個人的には思います(続く
— 辻正浩 | Masahiro Tsuji (@tsuj) 2017年12月6日
続き)今回はこれまでで最大級に厳し目の処理っぽいのでなぜこのワードで?とかなぜこのサイトが?とかはありますが仕方がないかと。社会問題になる酷いWeb上の酷いサイトが多い状況を私達が作ってきてしまったわけで、それに対処するには厳しすぎる対応が必要というのはその通りと思います。(続く
— 辻正浩 | Masahiro Tsuji (@tsuj) 2017年12月6日
続き)YMYL系は膨大にデータを追っていますが、まだその1割も見られてませんし、まだアルゴリズム反映も完了してないかもですので、今日明日で残データを確認して何らかの形でまたご報告します。ただいよいよ覚悟の無い健康関連サイトには厳しいという流れは本格化したとのは確かと考えます。
— 辻正浩 | Masahiro Tsuji (@tsuj) 2017年12月6日
これは健康の悩み系488ワードのVisibility Scoreの上位数十サイトの過去1年と1週間の変化。このワード群はこの一年での変動は非常に頻繁で非常に激しいものでしたが、今日の変動は別格です。 pic.twitter.com/fSuHLNaw9j
— 辻正浩 | Masahiro Tsuji (@tsuj) 2017年12月6日
私としては今回の調整は激しすぎるもののそれが日本のウェブには必要だったと思うので称賛されるべき状況と思います。
ここまで調整がかかった上で公的機関や医師、大手メディアが文句を言い出しても「アンタ達がいい情報を出してないかウェブの基本に無知なだけでしょw」と笑い飛ばしてもいいレベル。— 辻正浩 | Masahiro Tsuji (@tsuj) 2017年12月6日
社会問題とも言える信頼性薄い情報が検索を通して拡散される問題にGoogleは断固たる対応をしてキュレーションサイトやQ&Aサイトも排除したわけですが、それらのサイトを独自で検索結果に埋め込んで拡散しつづけている Yahoo! 検索 @YahooSearchJP がどういう対応をするかに注目しましょう!
— 辻正浩 | Masahiro Tsuji (@tsuj) 2017年12月6日
現段階で大きく影響を受けたように見える大手 pic.twitter.com/TklX4bGOPw
— 辻正浩 | Masahiro Tsuji (@tsuj) 2017年12月6日
個人的には、今回の動きが健康医療系から他領域に広がるのはこのままなら無いかなと思いますが。今回対象外のダイエットや育毛に広がるのはあるにしても。
ただ、健康ジャンルを諦めた悪質な人が他領域のウェブを汚染し始めて、それが多くの人に問題視されるようになったら話は別でしょうが。— 辻正浩 | Masahiro Tsuji (@tsuj) 2017年12月7日
海外SEO情報ブログ 鈴木さん
今回のアップデートは日本独自です。
日本独自としては、今年2月に公表されたアップデートも記憶に新しいところです。
社会問題になっていたキュレーションサイトだけを狙い撃ちしたわけではないとのことでしたが、医療系を含め、オジリナルで高品質なコンテンツを提供するサイトが検索結果に出るようにアルゴリズムを改善しました。グローバルでは Google は、信頼性が高い情報を検索結果で提供するために Owl と呼ぶプロジェクトのもとさまざまな取り組みを実行しました。
今回は医療系だけが対象になっています。
いずれは、「YMYL (Your Money, Your Life)」に該当するすべてのクエリにも、同じように信頼性を重要視するアップデートを適用していくことも十分に考えられます。特に、お金と健康、安全、法律、そしてニュース関連のコンテンツを発行しているサイトは信頼性がよりいっそう高い情報を提供するように取り組まなければなりません。
信頼性とは別に、Google からの次のアドバイスもコンテンツ作成に関して役立つヒントになりそうです(「医療関係者」でなくても、専門分野のサイトなら当てはまるはず)。
(海外SEO情報ブログ より)
SEMリサーチ 渡辺さん
グーグルは今回の影響について「医療・健康に関連する検索のおよそ 60% に影響」と説明している。実際、同氏が公開したデータも示すように関連する検索結果が大きく変動している。私が定期観測している数十程度のキーワードで見た限り、平易な問いかけや一般的な病気・症状(喉が痛い、目が赤い、腰痛 など)では、低品質(専門家ではない人間が書いたと推定される記事や、エビデンスに基づかないと推定される体裁の記事)なページが表示されづらくなった印象を受ける。クエリによっては病院や医療・製薬会社のサイトしか表示されなくケースもある。一方で、検索数が少なめ、テールのキーワードだと問題のあるサイトも散見される。全体的には低品質の判定精度は向上していると思う。
本検索領域の違いについて自分自身でも確認してみたい方は、マイクロソフトの Bing日本語版の検索結果と比較してみることをおすすめする。Bing は健康医療関連の検索品質について(少なくとも検索結果画面から見る限り)あまり取り組んでいないので、どんな種類のページが Google で表示されづらくなっているか確認することができる。
(SEMリサーチ より)
木村賢さん
終わったもの多数か https://t.co/dDzPhUticf
— 木村賢(Satoshi Kimura) (@kimuyan) 2017年12月6日
SEOコンサルタントの感想
注目すべきGoogleのコメントがあります。
医療の専門用語よりも、一般人が日常会話で使うような平易な言葉で情報を探している場合が大半です。
もし、あなたが医療関係者で、一般のユーザーに向けたウェブでの情報発信に携わる機会がありましたら、コンテンツを作る際に、ぜひ、このような一般ユーザーの検索クエリや訪問も考慮に入れてください。ページ内に専門用語が多用されていたら、一般ユーザーが検索でページを見つけることは難しくなるでしょう。内容も分かりづらいかもしれません。ユーザーがあなたのサイトを見つけるために使用している検索キーワードのリストは、Search Console で確認することができます。もし、そのリストが専門用語で占められていたら、一般ユーザーの多くはあなたのサイトの情報にアクセスできていない可能性があります。
(Google ウェブマスター向け公式ブログ より)
これは医療や健康系のサイトに限らず、他のサイトでも言える事です。
例え知識が豊富でトップクラスの専門家でも、詳しくない一般ユーザーが理解できないような専門用語や難しい言葉、言い回しで書かれたら普通の人や若い方、お年寄りなどは理解ができないかもしれません。
そういうものはまず「読む」気がおきません。
Googleはそのようなものよりも、幅広いユーザーに好まれるサイト、記事が上位表示されやすいと言っているのです。
医療系以外のサイトでも、この考えはSEOのヒントになるはずです。
WELQのSEOについて
この記事では、「WELQ」が無くなってものの代わりに「ヘルスケア大学」や「NAVERまとめ」「Yahoo!知恵袋」などが上位表示されており、状況は変わらないという事が伺えます。
「ヘルスケア大学」は対応を進めているものの、「NAVERまとめ」「Yahoo!知恵袋」、小さなサイトなどは依然として専門の医師でない者が書いたページが上位表示されています。
「WELQ、DeNAのキュレーションメディア問題」
について取り上げた書籍
『DeNAと万引きメディアの大罪』で、私は原稿を数ページ書かせて頂きました。
こちらは2017年9月のGoogle検索「肩こり」の検索結果画面です。
1位には「WELQ」のような、情報満載で長文の「まとめサイト」が表示されています。
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【本の情報】
■出版社:宝島社
■タイトル:『DeNAと万引きメディアの大罪』
■ページ: 240ページ
■著者:別冊宝島編集部 (編集)
※白石竜次は寄稿