なぜオウンドメディアは失敗するのか? 原因と成功への道筋
「記事大量アップ」はもうSEOに逆効果? なぜ? コンテンツ品質管理のポイントは?【SEO情報まとめ】[Web担当者Forum]
オウンドメディアに携わるすべての人が読むべき、超良質の記事を、渡辺隆広氏が公開してくれた。「成果の出ないオウンドメディア運営に共通する課題を分析し、その解決策を提示」した記事だ。
多くの企業が抱える問題の根本原因はほぼ同じで、たとえば「運営目的の不明確さ」や「コンテンツ品質への誤解」などがあ挙げられると渡辺氏はいう。
日本語として整った文章と、読者の理解を深め行動を促す「良い文章」は別物であるとまず渡辺氏は指摘する。良質なコンテンツには編集企画・構成・ストーリーテリングという“前工程”の設計が不可欠で、真に良いコンテンツを提供できる人はごく一部である。社内に適材がいなければ、紹介などで優秀なライターへ継続委託すべきだというのが渡辺氏の推奨だ。
そして、オウンドメディアのコンテンツ制作に生成AIを使うのが実用的でない2つの理由を渡辺氏は挙げている:
生成AIは「情報整形」は得意だが、「ストーリーテリング」が不得手で、オーディエンス理解に基づくデリバリーができない。
ChatGPTやGeminiで容易に得られる情報を、わざわざ自社サイトで発信する必然性が薄い。
「3年後はどうなっているのか」という注記を添えつつも、記事を執筆した2025年7月時点ではAI生成記事は不適と結論づけている。
仕事としてオウンドメディアを運営するにあたっての「目的が不明であることが多い」という構造的な問題も渡辺氏は指摘している。次のようなものだ:
多くの案件でメディアの目的・ユーザー理解が不明確
事業KPIだけが現場に降り、知見の薄い担当が“検索ボリューム→上位模倣”という最悪のフローに陥る
原因はコンテンツの意義への理解不足と、測定指標の取り違え
こうした問題の解決策として、2つの対応を渡辺氏は提案している:
ミッションの明文化 ―― 「誰に」「何を」「どうなってほしいか」の3点を定義。これにより発信すべき情報の種類・品質・ストーリー、不要情報、および社内で共有可能な判断基準が確立する。
ユーザー理解の深化 ―― 狙うユーザーが検索にいるのかを起点に、TikTok/インスタグラム/YouTube/X/フェイスブックなども比較検討する。検索が重要と結論した場合は、検索キーワードを徹底的に掘り下げ、単なるボリューム/難易度依存を避ける
成果につながらないオウンドメディア運営からの脱却:よくある失敗と解決策
成果につながらないオウンドメディア運営からの脱却:よくある失敗と解決策[SEMリサーチ]
SEOコンサルタントのまとめ
『日本語として整った文章と、読者の理解を深め行動を促す「良い文章」は別物であるとまず渡辺氏は指摘する。』[Web担当者Forum]
【白石】たしか2017年にGoogleが「お子さんでもわかるような平易な文章で書いてください」みたいな発表をしました。例えば医学の記事なんかを専門養母ばかりで堅い文章で書かれても、情報を必要としている多くの人に届かず、不便であると。ならばそういう記事はいくら立派でも評価は落ちるということですね。
手前味噌ですが、私はそれを見越してSEOの本を「初心者向けに徹底的にわかりやすく」書きました。