月間20万PVのオウンドメディアが失速→アナグラムが実行した3つの改善策とは?
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アナグラムが運営するオウンドメディアの成功の秘訣を以前にこのコラムで紹介した。月間20万PVを達成するまでに成長しているそうだ。
しかしながら、月日が経つにつれて運用にいくつかの問題が生じてきた。最も深刻な問題は「ノルマ化」だった。いつしか記事を書くことが「ノルマ」のようになり、熱量が失われてしまったという。その結果、コンテンツの質の低下という課題に直面した。
そこで、会社の強みである「専門性と熱意」を最大限に活かすため運営体制を刷新した。具体的な3つの改革内容の概要は次のとおりだ:
改革① 編集部の役割変更: 編集部が現場に入り込み、記事を添削する「編集担当」から、メンバーの強みを引き出す「プロデューサー」へと役割を変えた。
改革② マネージャーの関与: これまで関わっていなかった現場のマネージャーにも企画・編集の裁量を振り分け、「事業戦略として打ち出したい強み」を企画に反映できるようにした。
改革③ 評価制度の変更: 「外部公開」を必須とせず、まず「社内向けの記事」として発信し、その中で反応が良かったものを外部公開する仕組みに変更。これにより、ボツになることを恐れず尖った企画が生まれやすくなった。
新体制は「数を増やすから、質が上がる」状態を目指すもので、数ある社内記事の中から選び抜かれたコンテンツを発信することで、質を担保している。体制変更後、執筆者へのフィードバックが丁寧になり、これまで避けられがちだった具体的な業務内容に感情を交えて触れる記事が生まれやすくなったそうだ。最終的な目標は、「一次情報と書き手の熱量が伝わるコンテンツで読者の共感を呼び、採用・営業・事業運営に好循環を生み出すこと」だという。体制変更から約2か月で問い合わせ数は過去2年で最多となり、これは長期的に見るべき施策だと記事執筆者の小山氏は考えている。
「有益な情報発信」により認知度を高めファンを作るというオウンドメディアの当初の目的が時とともに薄れてきて、「(品質を意識せずに)記事を書くこと」自体がいつのまにか目的にすり替わってしまう事例はありがちだ。アナグラムの改善策は良い参考になる。
月間20万PVのオウンドメディア運営を「大幅改革」した理由
月間20万PVのオウンドメディア運営を「大幅改革」した理由[junya koyama]
SEOコンサルタントのまとめ
【コンテンツの質の低下について改善策】[Web担当者Forum]
▼改革① 編集部の役割変更: 編集部が現場に入り込み、記事を添削する「編集担当」から、メンバーの強みを引き出す「プロデューサー」へと役割を変えた。
▼改革② マネージャーの関与: これまで関わっていなかった現場のマネージャーにも企画・編集の裁量を振り分け、「事業戦略として打ち出したい強み」を企画に反映できるようにした。
▼改革③ 評価制度の変更: 「外部公開」を必須とせず、まず「社内向けの記事」として発信し、その中で反応が良かったものを外部公開する仕組みに変更。これにより、ボツになることを恐れず尖った企画が生まれやすくなった。