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SEO

ECサイトでCVに貢献してないと思ってコンテンツを削除したらサイト全体の売上が減少した事例

投稿日:

1-5

ECサイトでCVに貢献してないと思ってコンテンツを削除したらサイト全体の売上が減少した事例

【悲劇】CV貢献してない記事ページを整理 → ECサイト全体の売上が減少【ありがち】

【悲劇】CV貢献してない記事ページを整理 → ECサイト全体の売上が減少【ありがち】【SEO情報まとめ】[Web担当者Forum]

「コンバージョンに貢献していない情報提供コンテンツには価値がありません。記事系ページのCV貢献状況を洗い出して、価値の低いページは整理しましょう。
そのうえで、売上に貢献できるコンテンツを強化していきましょう。
人手も限られているので、施策を取捨選択して、何にフォーカスするか優先度を決めて進めることが大切です。」

こんな会話があったのかどうかはわからないが、あるECサイトで、売上に貢献していないと判断される情報提供系のコンテンツを削除した。
すると、サイト全体の検索トラフィックが減少(トップページやカテゴリページも)し、EC売上に影響がでるという悲劇がおきてしまった。
そんな事例が、Search Engine Land(サーチエンジン ランド)に公開された。
これは、数年にわたって順調に検索トラフィックを伸ばし続けていたECサイトでのできごと。このサイトは、ビジネス上の理由から別のECサイトに統合することが決まったのだという。
そして統合の際に、販売ページではない情報提供のためのコンテンツページをすべて削除した(削除されたURLへのアクセスはトップページにリダイレクト)。
すると、そのECサイトは全体の3分の1の検索トラフィックを失ってしまったのだという。
検索トラフィックが減ったのは、削除したページだけでなく、サイト全体だ。トップページやカテゴリページでも、それまで1位表示していた商用キーワードのほとんどで検索トラフィックを失ってしまったのだ。
コンテンツページ自体は直接的にも間接的にも売上には貢献していなかった(売上全体のわずか数%の影響)。しかし、トップページやカテゴリページへの検索トラフィックが失われてしまえば、売上全体にも響いてしまうのは当然だ。
※筆者注: 売上への影響に関しては元記事には言及がないが、主要ページへのトラフィックが激減したので悪影響が出ただろうと推測できる
なぜ、こんな悲劇がおきてしまったのだろうか?

EC売上 = 訪問数 × CV率 × CV単価

これが極限に単純化したEC売上の方程式だ。このなかで「訪問数」の部分に意識がいっていなかったことが原因だと思われる。
上記「訪問数」のなかで検索トラフィックが多い場合、その検索トラフィックを支えているサイト全体での

●オーソリティ
●関連性のあるコンテンツ
●リンク

といった要因に変化があれば、訪問数に影響があり、結果として売上に反映されてもおかしくない。
この事例では、どうやらリンクが絡んでいるのではないかと推測される。
削除したコンテンツページは、たくさんのリンクを外部サイトから獲得していた。サイト内で最も多く外部リンクを集めていたトップ10のページのなかで5ページはコンテンツページであった。またコンテンツページの記事中からは関連ページへ内部リンクも張られていた。
ここで、鉄板のグーグルSEOを考えてみよう:

ニーズやペインに応えるコンテンツを作り、外部サイトからリンクしてもらう。
外部サイトからの被リンクでPageRankが集まる。
内部リンクをうまく使って、集まったPageRankをサイト内の別ページへ渡す。

SEOの観点でリンクについて語られることは減ってきたが、リンクが依然として重要なランキング要因であることは確かだ。
このECサイトは、コンテンツページを全削除したせいで重要な検索ランキング要因であるリンク資産を捨ててしまったと考えられる(削除したコンテンツページをトップページにリダイレクトしているが、これは通常ソフト404扱いされ、評価に影響しなくなってしまう)。
さらに言えば、コンテンツ削除で失ってしまったものはリンクだけではないかもしれない。情報提供ページで扱っていたトピックとの関連性やオーソリティといった評価が失われたことも関係するかもしれない。
この事例にはさらに続きがある。
コンテンツを削除し検索ランキングが下がってから3週間後にコンテンツを元に戻した。すると、それから3週間程度で、いったん消えてしまっていた商用キーワードでのランキングが回復したのだ。
一例に過ぎないのだが、この事例から次のような結論を導き出せるかもしれない。
(数字上は)直接的にも間接的にも役立っていないように見えるECサイトの情報提供型コンテンツでも、上位表示に寄与しうる
被リンクや内部リンクは、依然として上位表示に重要なランキング要因である
つまり、リンクが集まる有益なコンテンツはECサイトにも必要
ECサイトにおいては、売上に直接貢献していないように見える情報提供コンテンツでも、実は検索順位アップという役割で全体の売上向上に寄与している可能性がある。
特に、CVユーザーの獲得に検索チャネルの比率が一定以上あるのならば、その上位表示が何をもってなされているのかを把握して、ECサイト全体で進める施策を検討していくことは重要だろう。

SEOコンサルタントのまとめ

[word_balloon id="1" position="L" size="M" balloon="talk" name_position="under_avatar" radius="true" avatar_border="false" avatar_shadow="false" balloon_shadow="true"]▼サイトの中で価値のあるコンテンツを削除した
⇒そのコンテンツについていた被リンクが消えた
・・・そりゃトラフィックも減りますよね。
ECサイトの中の商品ページ以外の「コンテンツ」がいかに重要かよくわかる事例ですね。
[/word_balloon]

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記事執筆/サイト管理者

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名前:白石竜次 Shiraishi Ryuji
肩書:SEOコンサルタント
高校卒業後、調理師を経て数々の職業を経験し、その後IT企業でHTMLおよびSEO対策を学ぶ。
その経験を知識を生かしながら各企業でSEO担当者となりインハウスSEOを行う。
現在ではフリーで様々な企業のSEOコンサルティングを行っている。
2011年11月 「SEO対策<検索上位にヒットする>コレだけ!技(技術評論社)」を出版。
2014年1月「世界一わかりやすいSEO対策 最初に読む本(技術評論社)」を出版。
2014年1月「たった30分でできるSEO検索エンジン最適化(秀和システム)」を出版。
2017年 書籍「DeNAと万引きメディアの大罪(宝島社)」に寄稿。


ストアカ

白石 竜次

元お笑い芸人の初心者・中小企業向けSEOセミナー

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