ファーストビューに定形コンテンツではなく個別コンテンツを掲載するとランキングが上がる?
ファーストビューの定形コンテンツはSEOに影響するのか?
こんな疑問を確かめるために、A/Bテストを利用した検証が行われた。
次の2種類のコンテンツをファーストビューに掲載したページを準備した:
オリジナル: 全ページに共通の定形コンテンツを掲載
検証用: 各ページに個別のコンテンツを掲載
そしてそれぞれのランキング推移を計測して比較したのだ。このA/Bテストを、元記事では次のような図で説明している。上の「Control」がオリジナル版で、ファーストビューに定形コンテンツを掲載している。下の「Variant」は検証用で、ファーストビューに各ページ個別のコンテンツを掲載している。
テスト結果はどうだったのだろうか。元記事では、個別コンテンツを掲載した検証用ページは検索トラフィックが約14%増加したと報告している(信頼度90%で統計的に有意)。そのページのトピックに関連する言葉が個別コンテンツとして追加されたことで、関連性がより高まったのではないかと理由を推測している。
検索エンジンの評価が本当に上がったのかどうかはともかくとして、そのページの主題と関連性が薄いコンテンツを最初に見せられて喜ぶユーザーは少ないだろう。この点でも、ページごとに個別のコンテンツから始めるのは賢い施策に思える。
1つ面白いのは、「定形コンテンツではなく個別コンテンツをファーストビューに置いたほうが、検索トラフィックが増加した」ことを発見したにもかかわらず、このサイトは、ファーストビューに定形コンテンツを置いていることだ。
3ページ分の画面を次に示すが、異なるトピックなのにすべて同じ「Start here: how our SEO split test work」で始まる自社サービスのアピールを記事冒頭に定型で置いている。
コンバージョンも考慮してあえてこのようにしているのかもしれない。あるサイトで○○という結果が出たからといって、別のサイトでもそれが当てはまるとは限らない。自分の環境でテストして、KGIを頼りに判断していくのが理想だ。
SEOコンサルタントのまとめ
「ファーストビューの定形コンテンツはSEOに影響するのか?」
のABテスト。
「個別コンテンツを掲載した検証用ページは検索トラフィックが約14%増加した」
とのこと。
▼売りたい商材やザービスへの誘導のコンテンツ、リンクを定型で作って記事に挿入する、
というのはテクニックとしてありますよね。
たしかに「そのページを見にきたユーザー」は、宣伝的な定型コンテンツは「うざい」と思うかもしれません。そうすると「個別コンテンツ」のほうがトラフィックが増えるのは納得です。
ただ、これは「トラフィック」の話ですね。
「コンバージョン」ではどうなんでしょうか?
「そのページを見にきたユーザー」はその記事を読んだら商材やサービスに気づかず離脱する可能性が高いです。多少うざいと思われてもわずかなユーザーからは必要と思われてコンバージョンに繋がる可能性はあると思います。
ですからSEOへの影響はわかりませんが、依然として「定形コンテンツ」はマーケティングとしては有効ではないか、と考えます。