AI生成コンテンツは上位表示しても短命に終わる
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「AIで作成したと思われるコンテンツ」のランキングがある地点で大幅に減少しているデータを、JADEの長山氏がXで共有した。
AI大量生成と思われる記事群のみが大きく下落している例 pic.twitter.com/amvMbN0ptE
— Kazushi Nagayama🕊️長山一石 (@KazushiNagayama) October 1, 2025
投稿では「どのようなサイト・ページ」が影響を受けているのかは明示されていないが、長山氏が出すデータならば、言いたいことを表す適切なものなのだろうと想像できる。
「AI生成記事が最初は順調に上位表示するものの長続きせずに検索結果から消える」という事例は、まったく珍しくない。2つの事例を紹介する。
事例① 2000本の「AI単独執筆」記事が数か月で急落
6か月以上にわたり、「AIのみで生成したコンテンツ」と「人間が編集に関与したAI支援コンテンツ」の比較テストを実施した。テストでは、20の新規ドメイン名に2,000本のAI単独記事を公開。これらは当初、インデックスされ、数千のインプレッションとクリックを得るなど有望な結果を見せたが、数か月以内にトラフィックはほぼゼロに急落し、回復しなかった。最終的にこれらの記事は検索結果から消えた。
対照的に、メインブログでテストされた6本記事は、AIを作成支援として使ったもので、編集者が「専門知識の追加」「事実確認」「独自の視点」を加えたものだった。6か月以上経過した現在も、一部は検索トップ10に入り、安定したトラフィックを獲得し、AI Overviewにも表示されている。
事例② 未編集のAI記事2000本が3か月で検索結果から消滅
権威性ゼロの新規ドメイン名20個に、人間が一切介在しない未編集のAI記事2,000本を公開する実験を行った。わずか36日間で、71%のページがインデックスされ、8サイトがそれぞれ1,000以上のキーワードでランクインした。5サイトはそのキーワードの30%でトップ30入りを果たし、全体で12.2万インプレッションと240超のクリックを獲得した。しかし、この成功は短命に終わり、3か月後にはすべての記事が検索結果から姿を消した。原因は、「ドメイン名の信頼性」「E-E-A-Tといった権威性シグナルの完全な欠如」にあると分析されている。
対照的に、既存ブログで人間がAIを補助的に利用した記事6本は、6か月以上トップ10を維持し、55.5万インプレッションを得てAI Overviewにも引用されている。
似たようなテスト内容なので紛らわしいが、別の人による別のテストだ(元の投稿をそれぞれ見てみるとわかる)。
これらの事例から次の結論に行きつく ―― 100%のAI生成コンテンツは短期的には上位表示し検索トラフィックを獲得できるが、長期的には維持できない。人間の関与によるE-E-A-Tの担保は不可欠である。
※Web担編注 どちらのテストも、「AIのみのコンテンツは新規ドメイン名」「人間が手を入れるコンテンツは既存ブログ」と、比較としては公平ではない条件であることは否めない。とはいえ、「AIコンテンツが最初に効果がでて、間もなく検索結果から消えた」のは事実だろう。