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コンテンツは隠すと見られなくなる!? SEO的にはよくてもUX的には?

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コンテンツは隠すと見られなくなる!? SEO的にはよくてもUX的には?

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初期状態でコンテンツを隠すUIがユーザー体験を損ねる事実について、ベイジの枌谷氏がXの投稿で説明した。

ウェブの情報設計における超基本的原則として、「隠すと見られる確率が激減する」がある。例えば、情報が多いからと言って安易に以下のような処理を選択すると、見られる確率、発見される確率を大きく下げてしまう。

①カルーセルでまとめる
②タブでまとめる
③ページを分割する

言われれば当たり前のことだが、その先によほど魅力的なものがあると確信できるとか、そこに来るまでに相当な熱量や興味関心があるとかじゃないと、人はわざわざ隠れているものを見に行ったりはしない。何かの気まぐれで見る、ということに頼るしかなくなる。

また「長いと見られない」とページ分割を選択するのも判断としては違ってて、スクロールよりクリックの方が行動負荷が高い。つまり長いページをスクロールさせるより、クリックを強要して別ページに遷移させる方が行動ハードルが高い、ということである。

ブログなどで「前編」「後編」に分けたものを見かけるが、あれはせっかく書いた記事が読まれる確率をわざわざ下げる愚策だと個人的に考えている。

このように説明すると多くの人は納得するだろうが、なぜ「隠すデザイン」が横行してしまうかというと、その一因として、デザイナーには「見た目をスッキリさせたい」という発想が常にあるからであろう。そうして「見た目スッキリ」と引き換えに情報を隠してしまう。

「一度に情報を沢山見せるより減らして隠した方が結果的に見られる確率を高める」という固定観念もあるように思うが、隠す方が見られにくくなる(発見されなくなる)というケースの方が圧倒的に多いように思う。

もちろんだからと言ってカオスのような情報設計の方がいいという話ではないし、「見られなくても別にいい」「見落とされても構わない」という性質のものであれば、①②③の処理も選択肢の一つにはなる。

しかし、「隠す」というのは要するに視界から消えるわけで、見られなくなる可能性が一気に高まるという基本原則があるので、見落とさずにしっかりと見てほしい情報やコンテンツなら、「隠す」という行為は極力避けたうえで、別の方法で見た目スッキリを目指すべきだろう。

というのは長年情報設計やコンテンツ制作に重視し、それをユーザーに見てもらうという経験をしてきた中で思うところである。

初期状態でコンテンツが隠れていても検索で評価が下がることはない(とグーグルは言っている)のでSEO観点では問題なかったとしても、UX観点では問題だという。隠すUIは慎重に採用したほうがいいかもしれない。

Web担でもページネーションや複数回分割をしているコンテンツがあるが、その理由は「コスト(原価)」「工数バランス」だ。つまり、「コスト」と「ユーザーに見てもらう」のトレードオフが存在する。もし、そうしたバランスが関係ないのならば、今すぐに「隠す」UIから離れていくようにするのがいいのかもしれない。

SEOコンサルタントのまとめ

■Google[Web担当者Forum]
「初期状態でコンテンツが隠れていても検索で評価が下がることはない」

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