SEOの順位決定要因が1180万件の検索結果から判明という情報を反面教師に
SEOの順位決定要因が1180万件の検索結果から判明! → 信じちゃダメなやつかも!?
SEOツールを提供している企業が、1180万件の検索結果をもとに上位表示とランキング要因の相関関係を調査した。
重要な要因:
●ドメイン評価
●短いURL
●ページオーソリティ
●包括的なコンテンツ
●バックリンク重要ではない要因:
●構造化データ
●表示速度
●文字数
●titleタグWe Analyzed 11.8M Google Search Results. Here’s What We Learned About SEO
Important:
-Domain Rating
-Short URLs
-Page authority
-Comprehensive content
-BacklinksNot Important:
-Schema
-Site speed
-Word count
-Title tagshttps://t.co/JxknvbhvwK— Brian Dean (@Backlinko) April 28, 2020
さて、筆者がこの調査データを紹介したのは、これをもとにSEOに取りんでほしいからではない。むしろ逆だ。
この調査を皮肉ったツイートを紹介したい。
重要な要因:
●自分自身で判断する
●短いURL
●読んだものすべてを信じない
●相関関係と因果関係は同じではない重要ではない要因:
●SEOに関するツイート
●ドメイン評価やドメインオーソリティといった、SEOツールベンダーが発明した指標
●このツイートWe Analyzed 11.8M Google Search Results. Here’s What We Learned About SEO
Important:
-Use Your Own Judgement
-Don’t Believe Everything You Read
-Correlation ≠ CausationNot Important:
-SEO Twitter
-Domain Ratings, Authority Or Whatever Other Metric Tool Vendors Invent
-This— Eoghan (@rebelytics) April 28, 2020
●相関関係と因果関係を混同(させようと)している
●グーグルが使っていない指標を使っている
●SEO全体として軽視すべきではないものを重要ではないと決めつけているもっとも問題なのは、1つ目の相関関係と因果関係を混同(させようと)している点だ。検索結果の相関関係のデータを読むときには注意が必要だ。まず、相関関係と因果関係は同じではない。
たとえば、調査によって次のようなデータが得られたとする:
『検索結果で上位表示しているサイトにバックリンクが多いという共通点がある』
では、バックリンクを増やせばあなたのサイトも上位表示できるのだろうか? そうとは限らない。実際には他の要因で上位表示しており、上位表示した結果としてそのページを知りリンクする人が多いだけの可能性もある。「検索順位とバックリンクに相関性がある」ことがすなわち「バックリンクが上位表示に貢献している(因果関係にある)」とは限らないのだ。
グーグルのゲイリー・イリェーシュ氏は、次のようにコメントしている。
『僕のお気に入りのプレゼンテーションは、バックリンクに関するものだった。これはダメだなと手のひらを顔にあてる準備をして、20分間最後まで座っていなければならなかった。
ところが驚いたことに、そのプレゼンテーションの大部分は、検索数が多いキーワードはどんなものであっても、1位のページにはリンクがそれほど集まっていなかったという事実を示していた。
すごくいいプレゼンだった。』One of my favorite presenters was doing a session on backlinks. i had to sit through it, prepared to facepalm for those 20 minutes.
To my surprise, for most of the presentation he was showing how results @1 don’t have links whatsoever for some high traffic keywords. I loved it.— Socially distant Gary Illyes (@methode) April 28, 2020
論点を戻すが、相関関係と因果関係は異なることをまず知っておかなければならない。重要なことなので、この点を身近な実例でもう少し理解してもらおう。
相関関係に関して、次のような調査がある:
『取扱説明書をPDFで保管している人は、収入・貯蓄が多い。』言い換えると、こういうことだ。
『取扱説明書のPFD保管と収入額・貯蓄額の高さに相関関係がある。』「上位表示とランキング要因の相関関係を調査した結果」といった情報は、たびたびでてくる。しかし、そうした記事を見たら、まずは次のことをチェックしてほしい。
次のようなことを、調査者が最初に明言しているかどうか:
●相関関係と因果関係が同じではない
●相関関係があるからといってランキング要因だとは限らない
そうした記載がないとしたら、理由は次のどちらかだろう(どちらにしても信用できない):●相関関係と因果関係が異なることを知らない
●意図的に触れていない(注目を浴びるため?)3つ目の「SEO全体として軽視すべきではないものを重要ではないと決めつけている」点も問題だ。
調査では、次のようなものは重要ではないとしている:
●titleタグ
●ページの表示速度
●構造化データ
たしかにtitleタグもページの表示速度も、ランキング要因としての影響力は弱い。構造化データもランキングには直接影響しない。しかし、これらの要因は、次のような全体のSEOを考えれば、軽視していいものではない:
●検索エンジンにページ内容を解釈してもらう
●検索結果でよりユーザーにアピールする
●検索からきたユーザーのUXを良くする
こうしたことを「重要ではない」と決めつけてしまうと、(特に、SEO初級者や、知識はないが決定権がある上司が)気にかける必要がないと誤解してしまうおそれがある。
SEOコンサルタントのまとめ
[word_balloon id=”1″ position=”L” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”false” avatar_shadow=”false” balloon_shadow=”true”]簡単なものを挙げれば、「titleタグ」はいまだにSEOで重要なものです。
逆に言えば、内部施策のテクニカルな部分では「titleタグ」のみをちゃんと設定して
あとはコンテンツに力を入れた方が良い、というほどです。
その「titleタグ」を「重要ではない」と言っている時点で、最初の分析はあてになりませんね。[/word_balloon]